3歳のお子さんの成長に不安を感じることは多く、特に「発達グレーゾーン」とされる状態では、その行動や反応に親としてどう対応するか迷うことが多いでしょう。この記事では、3歳の子どもにみられるADHD(注意欠如・多動性障害)や不安障害の特徴、チェックリスト、上手な叱り方・褒め方、そして改善方法についてご紹介します。記事の最後には、娘の特徴・反省点・ADHDおよび不安障害を改善するために実際に行ったことを記載しています。
ADHDと不安障害の特徴
ADHDの特徴
ADHDは、注意を持続させることが難しい、多動や衝動的な行動が見られる発達障害です。以下は、3歳児にみられる主な特徴です:
- 注意が散漫で、特定の活動に集中できない
- 多動で、常に体を動かしている
- 衝動的な行動が多く、思い立ったら即行動する
- 周りの子と協調するのが難しい場面がある
不安障害の特徴
不安障害は、過剰な不安や心配が持続することが特徴です。3歳児の不安障害には以下のようなサインが見られます:
- 新しい場所や人に対して過度な恐怖や不安を感じる
- 離れる際に強い不安を示す(分離不安)
- 突然泣き出す、または不機嫌になる
- 夜眠れない、悪夢を見ることが多い
チェックリスト:ADHD・不安障害のサイン
下記のリストを使って、お子さんにADHDや不安障害の兆候があるかどうか確認してみましょう。
ADHDのチェックリスト
- 集中が続かず、すぐに他のものに気が移る。
- 落ち着きがなく、常に動き回っている。
- 言われたことを忘れやすい。
- 順番を待つのが苦手。
- 急に衝動的な行動を取る。
不安障害のチェックリスト
- 初めての場所や新しい状況に強い不安を感じる。
- 分離不安が強く、親と離れるのを極端に嫌がる。
- 一人になると不安になり、泣き叫ぶことがある。
- 寝つきが悪く、悪夢を見ることがある。
- 突然の変化にパニックを起こすことがある。
叱り方・褒め方のポイント
子どもの成長には、適切な叱り方と褒め方が重要です。ADHDや不安障害の子どもに適した対応方法を理解しましょう。
ADHDの子どもへの叱り方・褒め方
- 具体的な指示を与える:例えば、「静かにしてね」ではなく、「今はおもちゃを片付けよう」と明確に伝えます。
- 短い時間で区切る:集中力が切れやすいため、目標を小さく分けてあげると効果的です。
- 成功をすぐに褒める:小さな成功を見逃さずに、「よくやったね」とその場で伝えましょう。
不安障害の子どもへの叱り方・褒め方
- 安心感を持たせる:過剰な叱責は逆効果です。冷静に説明し、安心できる声で話しかけましょう。
- 一歩ずつ慣れさせる:例えば新しい場所に行く場合は、少しずつ慣れさせることが大切です。
- 「できた」体験を褒める:不安がある中で頑張ったことはしっかりと評価し、「よく頑張ったね」と褒めましょう。
ADHDや不安障害の改善方法
子どものADHDや不安障害には、早期の支援や具体的な対応が効果的です。以下は、家庭や専門機関で試してみる改善方法です。
家庭でできる対応
- ルーチンを作る:毎日の行動を同じ順番で行い、安心感を与えます。
- 環境を整える:おもちゃや物を少なくし、刺激を減らした環境を作りましょう。
- 深呼吸やリラクゼーションを教える:簡単な呼吸法やストレッチを一緒に練習すると、不安が和らぎます。
専門機関でのサポート
- 児童発達支援センター:専門スタッフが子どもに応じた対応を行い、発達を促進します。
- 心理カウンセリング:お子さんが安心できる環境で不安や感情を話すことができ、心のケアが行われます。
- 専門医との相談:医師と相談することで、必要に応じて発達支援や療育が受けられます。
親としての心構え
最後に、親自身が冷静に対処するための心構えが大切です。発達グレーゾーンのお子さんに対しては、「完璧にできなくても良い」という姿勢を持ち、温かく見守りましょう。周囲のサポートを受けながら、子どもの成長を支えていくことで、お子さんも少しずつ成長していきます。
娘の特徴、反省点、改善方法
娘の得意なこと・苦手なこと
娘(3歳)の苦手なこと・気になる点は、分離不安、感覚過敏(触覚、聴覚)、衝動性、多動性、こだわりの強さなどです。一方、勉強、暗記、運動などは得意でした。
反省点
私は「娘の人生が楽しく幸せであってほしい。様々な経験を通して一生楽しみながら続けられる趣味や仕事を見つけてほしい」と思っていました。
しかし、娘にとって安心安全が確保されていない状態、土台や基盤がしっかりしていない状態で色んなことをさせてしまっていたため不安が助長されていたことに気付き反省しました。
また躾をきちんとしなければという焦りから、できていることよりもできていないことばかりに目がいって、褒めることよりも叱ることが多かったです。
改善方法・実際に行ったこと
実際に娘のADHDや不安障害を改善するために、日々のルーティーン化、ペアレントトレーニング、セロトニンを増やすことをしました。
1日のルーティーン化
トイトレ中のため、トイレに誘うタイミングも決めました。
7:00 起床、トイレ、歯磨き、音楽流す、勉強
7:30 朝食
8:00 食器洗い、歯磨き、読書
8:30 トイレ、お出かけ、公園
9:30 植物園、動物園、図書館など
10:00 トイレ
12:00 トイレ、ランチ
14:00 トイレ
14:30 帰宅
15:00 トイレ、お風呂
17:00 トイレ、明日の用意、料理
18:00 夜ご飯、勉強
19:00 トイレ、寝室移動、読書、触れ合い
20:00 、就寝
ペアレントトレーニング
ペアレントトレーニング(Parent Training)は、子どもへの接し方や行動のサポート方法を学ぶためのプログラムで、主に保護者を対象に行われます。特に発達障害や行動上の問題を持つ子どもへの支援方法として活用され、保護者が効果的な子育てスキルを習得することを目指します。
ペアレントトレーニングの主な目的
- 子どもの問題行動を減らす
- ペアレントトレーニングでは、子どもの行動の背景や原因を理解し、望ましい行動に導く方法を学びます。子どもに過度なストレスを与えず、自然な形での行動改善を促すことを目指します。
- ポジティブな親子関係を築く
- 保護者が適切なフィードバックやサポートを行うことで、親子関係が強化され、子どもが安心して成長できる環境を整えることができます。
- 保護者のストレスを軽減する
- 子どもに対する接し方のスキルが身につくことで、保護者が感じるストレスや不安も軽減されます。
ペアレントトレーニングの内容
ペアレントトレーニングの具体的な内容は、トレーニングの対象や提供機関によって異なりますが、代表的な内容は以下の通りです
- 行動観察: 子どもの行動を観察し、どのような状況で問題行動が起こるのかを記録する。
- ポジティブな声かけ: 子どもの良い行動を積極的に褒めて伸ばす方法。
- 適切な指示の出し方: 子どもが理解しやすい形で指示を伝え、協力的な態度を引き出すスキル。
- タイムアウトやルール設定: 問題行動があった際に、一時的に距離を置くタイムアウトなどの技術。
- 問題解決スキル: 保護者自身が抱える問題や子育ての悩みを整理し、対処する方法を学ぶ。
具体的には以下のことを心掛けました。
ハードルを下げて褒める回数を増やす
できたという経験をふやす
困った行動をしていないときを褒める
分かりやすいように指示を出す
環境を整える
規則正しい生活
期待される効果
ペアレントトレーニングを受けることで、保護者が子どもの行動に一貫して対応できるようになり、子どもの行動の安定や家庭内での安心感の向上が期待されます。また、家族全体のストレス軽減や、子どもの社会的なスキル向上といった二次的な効果もあります。
セロトニンを増やす
1. 日光を浴びる
日光はセロトニン分泌に大きく影響します。特に朝の日差しを浴びることで、体内時計が整い、セロトニンの分泌が促進されます。1日15~30分程度の散歩がおすすめです。
2. 良質な食事を心がける
セロトニンの生成にはトリプトファンというアミノ酸が必要です。トリプトファンを多く含む食品は以下があります。
また、炭水化物もセロトニン生成をサポートするので、バランスよく炭水化物を取り入れました。
3. 適度な運動
有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど)は、セロトニンの分泌を促すので晴れている日は極力外遊びを行いました。
4. 良質な睡眠をとる
セロトニンはメラトニンという睡眠ホルモンの材料にもなります。規則正しい睡眠サイクルがセロトニンの分泌をサポートします。スマホのブルーライトを浴びないようにし、寝る前はリラックスした環境を整えました。
5. 深呼吸や瞑想
瞑想や深呼吸でリラックスすると、ストレスが軽減され、セロトニンの分泌が促されます。呼吸に意識を集中し、リズムよく深い呼吸を行うことが効果的なので、寝る前に毎日5分程度目を閉じてゆっくりする時間をもうけました。
6. ポジティブなコミュニケーション
笑顔や親しい人との会話もセロトニンの分泌を促します。ペットとのふれあいや楽しい会話を通して心が温まると、脳がセロトニンを活性化させます。話すときは目を見て、笑うときは歯を見せて、よく抱きしめるようにしました。
まとめ
3歳の発達グレーゾーンにいるお子さんのADHDや不安障害への対応は、家族や専門家のサポートが鍵となります。適切な叱り方や褒め方、改善方法を取り入れながら、一緒に子育てを楽しみましょう。
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